翻訳記事 ― 基礎知識:マリガン
アイアム土地事故などノーサンキュー その1を書いた後、マリガンについて書かれた記事を色々見てまわっていたところ、内容が近いように思えるものを見つけました。
説明に使われるカードが、第9版や神河のものではありますが、私の記事より具体的で、より詳細な内容なので翻訳してみました。
ところどころ意訳の入った拙い訳ではありますが、参考になれば幸いです。
Fundamentals: the Mulligan (by Rogier Maaten)
先手か後手かを決めた後、どんな試合でも最初に行われる重要な決定は、マリガンするかしないかということです。何年もの間、マリガンについてインターネット上でかなり多くの記事が発表されてきましたが、それらはもっと注目を浴びるべきだと思います。多くのマジックプレイヤーはマリガンすべきときでも、悪い初手あるいは危険な初手をキープする癖があるように思えてなりません。しばしば「この手札はちょっとよくないが、土地と呪文が数枚ずつあるからキープしよう」とか「マリガンできない手札だけど、この手札じゃ勝てそうにないな」という意見を目にします。これらはよくない意見です。なぜなら、プレイヤーがマリガンすることを極端に恐れていることを示しているからです。彼らはマリガンをすることがリスクであり、引き直した手札がもっと悪かった場合、ゲームに負けてしまうと考えています。しかしながら、本当に悪い手札をキープすることはゲームに負けてしまう、より大きなリスクを背負うことになると理解していません。この記事では、7枚の手札をデッキに戻して引き直すことを恐れるべきではない理由を説明してみたいと思います。
まず、説明を簡単にするためにいくつかの前提を設けるところから始めましょう。この記事はリミテッドでのマリガンについてのものです。リミテッドのデッキは40枚で、18枚の土地が含まれているものとします。土地以外のマナソースは含まれていないと仮定するので、《木霊の手の内/Kodama's Reach》や《極楽鳥/Birds of Paradise》、他の最初の4ターンの間に使用可能なマナに影響を及ぼすあらゆるカードについては言及しません。呪文をプレイするために必要な土地の枚数の一般化は、各デッキが異なったマナカーブを持っているため、難しいと言えます。しかし確実に言えるのは、6ターン目までに3枚目の土地を置けないゲームで負ける確率は95%以上ということです。また、通常のドラフトデッキでは点数で見たマナコストが8マナ以上の呪文を入れるべきではないので、7枚目以降のすべての土地の価値はほぼゼロに等しいということも言えます。
デッキ中の土地の枚数は、初手をマリガンすべきか否かを決定付ける唯一の要因ではありません。プレイしているフォーマットの性質、自らのデッキの勝ち方、対戦相手のデッキの内容、初手キープを正当化できるドロー呪文の数など、マリガンの決定にあたって他の情報源が助けになることでしょう。
討論に役立つそれぞれ違うシナリオを見ていくことにしましょう。
1.土地6枚、呪文1枚
(例)《島/Island》×3、《沼/Swamp》×3、《鬼の下僕、墨目/Ink-Eyes, Servant of Oni》
リミテッドでは普通、1枚の呪文でゲームに勝利することはありません。初手中の土地でない唯一のカードがそれほど強力でない場合(例えば、3マナで3/3のクリーチャーや《闇への追放/Dark Banishing》のような除去呪文)、手札をキープすることはもちろん間違いです。その唯一の呪文が非常に強力だったとしてもなお、キープすることは大きなリスクを背負うことになります。多くの人々が土地6枚の初手についてある説を唱えています。その内容は、これ以降のドローでは、呪文を引いてきそうで、これ以上土地を引くことはないだろうというものです。しかしながら、土地を引く確率は(例として最初のドローステップを挙げると)まだ36%もあるのです。この時点から引くことになる土地の価値はどんなものでも原則的にはゼロで、できるだけ早く手札の状況を改善したいことも考えると、土地を引くことは実に致命的です。仮に、最初の3回のドローステップで土地を引かず、初手中の呪文が本当によいものであった場合、万全の体制になるとしましょう。しかし、そうなる確率は24%しかありません。これは6枚の土地の初手をキープすることで4ゲーム中3ゲームに敗北することを意味し、しかも残りの1ゲームにも必ず勝てる保証はないのです。3ターン目に4枚の呪文が手札にあるだけで、それはごく普通であると言えます。マリガンすることを決めたなら、(1回目のマリガン後の)初手中の土地の枚数に関する確率は以下のようになります。
土地0枚:1.9%
土地1枚:12.3%
土地2枚:29.2%
土地3枚:32.7%
土地4枚:18.4%
土地5枚:4.9%
土地6枚:0.5%
多くの場合、6枚の手札に2〜4枚の土地(つまり、4〜2枚の呪文)が含まれると仮定すると、最初の手札と比べて良く、マリガン後に手札の質が改善する確率は80.9%あると言えます。
2.土地5枚、呪文2枚
(例)《森/Forest》×3、《島/Island》×2、《木登りカヴー/Kavu Climber》、《押収/Confiscate》
この種の手札は、6枚の土地を含む手札と比べても遜色のない問題です。土地5枚の手札をキープするか或いはマリガンするか決定することは、もっとずっと難しいことです。1の場合と同じ論理に従うとすると、プレイ可能な手札にするためには最初の3回のドローステップで最低でも2枚の呪文を引くことが必要になります。3回のドローで2〜3枚の呪文を得る勝算は66%あります。したがって、この状況では34%で負けそうでもあります。1回のマリガンの後、(土地2〜3枚の手札が、ダブルマリガンした手札よりもよいと仮定すると)ちょうど2、3枚の土地が手札に含まれる確率は61.9%です。双方の確率は予想以上に近いと言えます。
マリガンするか否かは、他の基準に頼ることになります。最も重要なことの一つは手札の2枚の呪文の質です。第9版のブースタードラフトにおいて、双方とも強力で、しかし使えるようになるのが非常に遅い2枚の呪文を持っています。このスピード不足を補うためには、2〜3ターン目にプレイできるクリーチャーか有用な除去呪文を必要とします。この決定をするために、どのカードがデッキに入っていて、そしてその量がどれくらいであるかが重要になります。もし《木登りカヴー/Kavu Climber》と《押収/Confiscate》がマナカーブの最高点なら、手札キープは正当なものになりえます。しかしながら、デッキの中によりコストの高いカードであるか、状況に応じて効果の変わるカード(コンバットトリックやカードを捨てさせる効果など)が多く含まれている場合、マリガンした方がいいでしょう。こんな初手―《森/Forest》×3、《島/Island》×2、《訓練されたアーモドン/Trained Armodon》、《押収/Confiscate》―は十分に良い要素があり、《木登りカヴー/Kavu Climber》の含まれた(例)の手札をキープする場合と比べると十倍の頻度でキープすることになるでしょう。
3.土地と呪文
《森/Forest》×3、《沼/Swamp》、《目覚めの悪夢/Waking Nightmare》、《苔の神/Moss Kami》、《蛇の皮/Serpent Skin》
読者の多くはこの手札をマリガンすることに強い抵抗を覚えることでしょう。手札には満足できるだけの量の土地があり、呪文もそれほど悪くありません。問題は、全体としてみた場合にこの手札が最悪だと言うことです。もし対戦相手が(それほど特別なことではありませんが)3〜5ターン目に良いクリーチャーをプレイした場合、負けてしまいそうに思えます。6ターン目に《苔の神》へ除去呪文を撃たれた場合もまた敗北するでしょう。もちろん、早い段階で《節くれ塊/Gnarled Mass》や《希望の盗人/Thief of Hope》を引ける可能性はありますが、そうならなかった場合には由々しき事態に陥ることになります。マリガン後の6枚の手札をキープできる確率が80.9%あることを忘れないでください。コストの高い呪文や状況に応じて効果の変わるカードをサポートする術をデッキが持たないなら、マリガンすることを間違いなくお勧めします。
4.土地1枚、呪文6枚
(例)《山/Mountain》、《悪忌の手下/Akki Underling》、《螺旋形の燃えさし/Spiraling Embers》、《激憤の本殿/Honden of Infinite Rage》、《山伏の炎/Yamabushi's Flame》、《つぶやく神/Gibbering Kami》、《霜剣山の呪刃/Sokenzan Spellblade》
多くのプレイヤーはこの手札をすぐキープする誘惑に駆られるでしょう。彼らの論理では、この手札は実に良いもので、必要とする土地を引ければおそらく勝利できるということになっています。しかしながら、ゲームに参加できるようになるには、早いうちに3枚の土地を引かなければならないでしょう。もちろん《悪忌の手下/Akki Underling》は3枚目の土地を手に入れそこなった場合に数点のダメージを稼いでくれるでしょうが、どんなにこの状況に近づきたいと思っていたとしても、戦えるようになるためにはライブラリーの上に(しかも上から5枚の中に)3枚の追加の土地が必要になるでしょう。マリガンしないことで背負うことになるリスクは大きく、2ターン目に2枚目の土地を置けない確率は25%もあるのです。この手札の中の呪文が明らかにデッキの中の最良の呪文であるなら、キープすることが正しい選択になりえますが、それ以外の場合は間違いなくマリガンするべきでしょう。
5.ある色の土地3枚、他の色の呪文4枚
(例)《平地/Plains》×3、《惑乱の死霊/Hypnotic Specter》、《グレイブディガー/Gravedigger》、《街道筋の強盗/Highway Robber》、《闇への追放/Dark Banishing》
私ならこのような手札はマリガンしますが、その理由はこうです。デッキの中に9枚の《沼/Swamp》があると仮定したとき、3ターン目に少なくとも1枚の《沼》を手に入れられる確率は60%です。これは、キープした場合の40%で困った事態になることを意味します。プレイ可能な白の呪文を常に引けるなら、40%で負けるということにはならないでしょうが、基本的にはプレイできない4枚の黒の呪文を抱えてしまうのです。このカテゴリに属する手札の大半をマリガンすることをお勧めしますが、唯一の例外があるとすれば、それぞれのカードが強力であり、色マナシンボルが1つだけ要求されるような場合でしょう。例えば、《山/Mountain》×3、《鼠の殺し屋/Nezumi Cutthroat》、《鼠の墓荒らし/Nezumi Graverobber》、《希望の盗人/Thief of Hope》、《小走りの死神/Scuttling Death》のような手札です。
マリガンの決定に際してのガイドラインとして、以下のようなアドバイスをしたいと思います。7枚の手札をキープするかどうか迷ったときには、必ずマリガンしてください。もちろん、一般的にマリガンの回数が多すぎるプレイヤーの場合は、これは間違いになりますが、多くのプレイヤーがほとんどパリに行ったことがないとすると、これは正しいと言えるでしょう。さらに、マリガンの決定にあたって、先手と後手の間の違いが非常に重要だとは思いません。先手で山札に戻したくなる手札は、後手でもマリガンするべきものであることが多いのです。多くの場合、1枚多いドローによって手札が改善される一方で、同じ程度の不利をテンポの損失によって被るため、これは真実と言えるでしょう。以降のターンで対戦相手が3/3のクリーチャーをプレイできるとき、2枚目の土地を置けないことによって手痛い目に遭うことになります。また、対戦相手がしたマリガンの回数は、マリガンするか否かの決定する際に重要でありません。対戦相手がダブルマリガンしたときに展開の遅い手札をキープすることは、悪い決定です。対戦相手にゲームに勝利する機会を与える結果になります。マリガンミスしたプレイヤーを痛めつける最良の方法は、可能な限り早くプレッシャーとなる戦力を展開することです。
1つの大会であるいは1シーズンにマリガンするべき平均回数の数字は存在しません。問題の多い手札をマリガンした場合、あるいは土地6枚の初手をキープした場合に何が起きるかは分かりません(ライブラリーの上から4枚が呪文だったとき、マリガンすると決めたことが間違いであるということにはなりません)。それがこれらの決定を非常に難しくする理由なのです。私の提示したガイドラインが、問題を考える際に役立つことを願っています。たった一つの決定に過ぎなくても、間違ったマリガン判断は大きな影響を及ぼす可能性があるのですから。
説明に使われるカードが、第9版や神河のものではありますが、私の記事より具体的で、より詳細な内容なので翻訳してみました。
ところどころ意訳の入った拙い訳ではありますが、参考になれば幸いです。
Fundamentals: the Mulligan (by Rogier Maaten)
先手か後手かを決めた後、どんな試合でも最初に行われる重要な決定は、マリガンするかしないかということです。何年もの間、マリガンについてインターネット上でかなり多くの記事が発表されてきましたが、それらはもっと注目を浴びるべきだと思います。多くのマジックプレイヤーはマリガンすべきときでも、悪い初手あるいは危険な初手をキープする癖があるように思えてなりません。しばしば「この手札はちょっとよくないが、土地と呪文が数枚ずつあるからキープしよう」とか「マリガンできない手札だけど、この手札じゃ勝てそうにないな」という意見を目にします。これらはよくない意見です。なぜなら、プレイヤーがマリガンすることを極端に恐れていることを示しているからです。彼らはマリガンをすることがリスクであり、引き直した手札がもっと悪かった場合、ゲームに負けてしまうと考えています。しかしながら、本当に悪い手札をキープすることはゲームに負けてしまう、より大きなリスクを背負うことになると理解していません。この記事では、7枚の手札をデッキに戻して引き直すことを恐れるべきではない理由を説明してみたいと思います。
まず、説明を簡単にするためにいくつかの前提を設けるところから始めましょう。この記事はリミテッドでのマリガンについてのものです。リミテッドのデッキは40枚で、18枚の土地が含まれているものとします。土地以外のマナソースは含まれていないと仮定するので、《木霊の手の内/Kodama's Reach》や《極楽鳥/Birds of Paradise》、他の最初の4ターンの間に使用可能なマナに影響を及ぼすあらゆるカードについては言及しません。呪文をプレイするために必要な土地の枚数の一般化は、各デッキが異なったマナカーブを持っているため、難しいと言えます。しかし確実に言えるのは、6ターン目までに3枚目の土地を置けないゲームで負ける確率は95%以上ということです。また、通常のドラフトデッキでは点数で見たマナコストが8マナ以上の呪文を入れるべきではないので、7枚目以降のすべての土地の価値はほぼゼロに等しいということも言えます。
デッキ中の土地の枚数は、初手をマリガンすべきか否かを決定付ける唯一の要因ではありません。プレイしているフォーマットの性質、自らのデッキの勝ち方、対戦相手のデッキの内容、初手キープを正当化できるドロー呪文の数など、マリガンの決定にあたって他の情報源が助けになることでしょう。
討論に役立つそれぞれ違うシナリオを見ていくことにしましょう。
1.土地6枚、呪文1枚
(例)《島/Island》×3、《沼/Swamp》×3、《鬼の下僕、墨目/Ink-Eyes, Servant of Oni》
リミテッドでは普通、1枚の呪文でゲームに勝利することはありません。初手中の土地でない唯一のカードがそれほど強力でない場合(例えば、3マナで3/3のクリーチャーや《闇への追放/Dark Banishing》のような除去呪文)、手札をキープすることはもちろん間違いです。その唯一の呪文が非常に強力だったとしてもなお、キープすることは大きなリスクを背負うことになります。多くの人々が土地6枚の初手についてある説を唱えています。その内容は、これ以降のドローでは、呪文を引いてきそうで、これ以上土地を引くことはないだろうというものです。しかしながら、土地を引く確率は(例として最初のドローステップを挙げると)まだ36%もあるのです。この時点から引くことになる土地の価値はどんなものでも原則的にはゼロで、できるだけ早く手札の状況を改善したいことも考えると、土地を引くことは実に致命的です。仮に、最初の3回のドローステップで土地を引かず、初手中の呪文が本当によいものであった場合、万全の体制になるとしましょう。しかし、そうなる確率は24%しかありません。これは6枚の土地の初手をキープすることで4ゲーム中3ゲームに敗北することを意味し、しかも残りの1ゲームにも必ず勝てる保証はないのです。3ターン目に4枚の呪文が手札にあるだけで、それはごく普通であると言えます。マリガンすることを決めたなら、(1回目のマリガン後の)初手中の土地の枚数に関する確率は以下のようになります。
土地0枚:1.9%
土地1枚:12.3%
土地2枚:29.2%
土地3枚:32.7%
土地4枚:18.4%
土地5枚:4.9%
土地6枚:0.5%
多くの場合、6枚の手札に2〜4枚の土地(つまり、4〜2枚の呪文)が含まれると仮定すると、最初の手札と比べて良く、マリガン後に手札の質が改善する確率は80.9%あると言えます。
2.土地5枚、呪文2枚
(例)《森/Forest》×3、《島/Island》×2、《木登りカヴー/Kavu Climber》、《押収/Confiscate》
この種の手札は、6枚の土地を含む手札と比べても遜色のない問題です。土地5枚の手札をキープするか或いはマリガンするか決定することは、もっとずっと難しいことです。1の場合と同じ論理に従うとすると、プレイ可能な手札にするためには最初の3回のドローステップで最低でも2枚の呪文を引くことが必要になります。3回のドローで2〜3枚の呪文を得る勝算は66%あります。したがって、この状況では34%で負けそうでもあります。1回のマリガンの後、(土地2〜3枚の手札が、ダブルマリガンした手札よりもよいと仮定すると)ちょうど2、3枚の土地が手札に含まれる確率は61.9%です。双方の確率は予想以上に近いと言えます。
マリガンするか否かは、他の基準に頼ることになります。最も重要なことの一つは手札の2枚の呪文の質です。第9版のブースタードラフトにおいて、双方とも強力で、しかし使えるようになるのが非常に遅い2枚の呪文を持っています。このスピード不足を補うためには、2〜3ターン目にプレイできるクリーチャーか有用な除去呪文を必要とします。この決定をするために、どのカードがデッキに入っていて、そしてその量がどれくらいであるかが重要になります。もし《木登りカヴー/Kavu Climber》と《押収/Confiscate》がマナカーブの最高点なら、手札キープは正当なものになりえます。しかしながら、デッキの中によりコストの高いカードであるか、状況に応じて効果の変わるカード(コンバットトリックやカードを捨てさせる効果など)が多く含まれている場合、マリガンした方がいいでしょう。こんな初手―《森/Forest》×3、《島/Island》×2、《訓練されたアーモドン/Trained Armodon》、《押収/Confiscate》―は十分に良い要素があり、《木登りカヴー/Kavu Climber》の含まれた(例)の手札をキープする場合と比べると十倍の頻度でキープすることになるでしょう。
3.土地と呪文
《森/Forest》×3、《沼/Swamp》、《目覚めの悪夢/Waking Nightmare》、《苔の神/Moss Kami》、《蛇の皮/Serpent Skin》
読者の多くはこの手札をマリガンすることに強い抵抗を覚えることでしょう。手札には満足できるだけの量の土地があり、呪文もそれほど悪くありません。問題は、全体としてみた場合にこの手札が最悪だと言うことです。もし対戦相手が(それほど特別なことではありませんが)3〜5ターン目に良いクリーチャーをプレイした場合、負けてしまいそうに思えます。6ターン目に《苔の神》へ除去呪文を撃たれた場合もまた敗北するでしょう。もちろん、早い段階で《節くれ塊/Gnarled Mass》や《希望の盗人/Thief of Hope》を引ける可能性はありますが、そうならなかった場合には由々しき事態に陥ることになります。マリガン後の6枚の手札をキープできる確率が80.9%あることを忘れないでください。コストの高い呪文や状況に応じて効果の変わるカードをサポートする術をデッキが持たないなら、マリガンすることを間違いなくお勧めします。
4.土地1枚、呪文6枚
(例)《山/Mountain》、《悪忌の手下/Akki Underling》、《螺旋形の燃えさし/Spiraling Embers》、《激憤の本殿/Honden of Infinite Rage》、《山伏の炎/Yamabushi's Flame》、《つぶやく神/Gibbering Kami》、《霜剣山の呪刃/Sokenzan Spellblade》
多くのプレイヤーはこの手札をすぐキープする誘惑に駆られるでしょう。彼らの論理では、この手札は実に良いもので、必要とする土地を引ければおそらく勝利できるということになっています。しかしながら、ゲームに参加できるようになるには、早いうちに3枚の土地を引かなければならないでしょう。もちろん《悪忌の手下/Akki Underling》は3枚目の土地を手に入れそこなった場合に数点のダメージを稼いでくれるでしょうが、どんなにこの状況に近づきたいと思っていたとしても、戦えるようになるためにはライブラリーの上に(しかも上から5枚の中に)3枚の追加の土地が必要になるでしょう。マリガンしないことで背負うことになるリスクは大きく、2ターン目に2枚目の土地を置けない確率は25%もあるのです。この手札の中の呪文が明らかにデッキの中の最良の呪文であるなら、キープすることが正しい選択になりえますが、それ以外の場合は間違いなくマリガンするべきでしょう。
5.ある色の土地3枚、他の色の呪文4枚
(例)《平地/Plains》×3、《惑乱の死霊/Hypnotic Specter》、《グレイブディガー/Gravedigger》、《街道筋の強盗/Highway Robber》、《闇への追放/Dark Banishing》
私ならこのような手札はマリガンしますが、その理由はこうです。デッキの中に9枚の《沼/Swamp》があると仮定したとき、3ターン目に少なくとも1枚の《沼》を手に入れられる確率は60%です。これは、キープした場合の40%で困った事態になることを意味します。プレイ可能な白の呪文を常に引けるなら、40%で負けるということにはならないでしょうが、基本的にはプレイできない4枚の黒の呪文を抱えてしまうのです。このカテゴリに属する手札の大半をマリガンすることをお勧めしますが、唯一の例外があるとすれば、それぞれのカードが強力であり、色マナシンボルが1つだけ要求されるような場合でしょう。例えば、《山/Mountain》×3、《鼠の殺し屋/Nezumi Cutthroat》、《鼠の墓荒らし/Nezumi Graverobber》、《希望の盗人/Thief of Hope》、《小走りの死神/Scuttling Death》のような手札です。
マリガンの決定に際してのガイドラインとして、以下のようなアドバイスをしたいと思います。7枚の手札をキープするかどうか迷ったときには、必ずマリガンしてください。もちろん、一般的にマリガンの回数が多すぎるプレイヤーの場合は、これは間違いになりますが、多くのプレイヤーがほとんどパリに行ったことがないとすると、これは正しいと言えるでしょう。さらに、マリガンの決定にあたって、先手と後手の間の違いが非常に重要だとは思いません。先手で山札に戻したくなる手札は、後手でもマリガンするべきものであることが多いのです。多くの場合、1枚多いドローによって手札が改善される一方で、同じ程度の不利をテンポの損失によって被るため、これは真実と言えるでしょう。以降のターンで対戦相手が3/3のクリーチャーをプレイできるとき、2枚目の土地を置けないことによって手痛い目に遭うことになります。また、対戦相手がしたマリガンの回数は、マリガンするか否かの決定する際に重要でありません。対戦相手がダブルマリガンしたときに展開の遅い手札をキープすることは、悪い決定です。対戦相手にゲームに勝利する機会を与える結果になります。マリガンミスしたプレイヤーを痛めつける最良の方法は、可能な限り早くプレッシャーとなる戦力を展開することです。
1つの大会であるいは1シーズンにマリガンするべき平均回数の数字は存在しません。問題の多い手札をマリガンした場合、あるいは土地6枚の初手をキープした場合に何が起きるかは分かりません(ライブラリーの上から4枚が呪文だったとき、マリガンすると決めたことが間違いであるということにはなりません)。それがこれらの決定を非常に難しくする理由なのです。私の提示したガイドラインが、問題を考える際に役立つことを願っています。たった一つの決定に過ぎなくても、間違ったマリガン判断は大きな影響を及ぼす可能性があるのですから。
テーマ:Magic:The Gathering - ジャンル:ゲーム
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